スマート・マネー指数

2024年9月11日

執筆者

【執筆】株式会社トリロジー
【登録】財務省近畿財務局長(金商)第372号
【加入】日本投資顧問業協会 会員番号022-00269

SMART MONEY(スマート・マネー)指数は、通常「スマート・マネーフロー指数」とも呼ばれ、主に株式市場における大口投資家や機関投資家の動向を測るために使用される指標です。この指数は、一般的な取引時間中の価格変動と、取引終了間際の動きを比較して、いわゆる「スマート・マネー」(金融市場に投資する機関投資家、ヘッジファンド、中央銀行によって管理されている資本)が市場でどのように動いているかを示します。

SMART MONEY指数の仕組み

取引のタイミングに着目:
スマート・マネー指数は、一般的に市場開場直後の取引と取引終了直前の動きに着目します。市場が開場した直後は、多くの個人投資家が活発に取引を行いますが、この時間帯の価格変動はしばしば感情的な反応や短期的な動きに左右されることが多いです。一方で、取引終了に近づくと、機関投資家やプロのトレーダー(スマート・マネー)が取引を開始し、彼らの判断はより分析に基づいたものとなりがちです。
指数の計算:
スマート・マネー指数は、取引開始から最初の30分間の価格変動と、取引終了前の最後の30分間の価格変動を比較することで算出されます。具体的には、取引終了前の価格変動が強い場合、スマート・マネーが市場に入っていると判断され、指数は上昇します。
投資家心理の分析:
スマート・マネー指数は、機関投資家が市場のトレンドに対してどのようにポジションを取っているかを示すため、投資家心理を理解する上で役立ちます。指数が高い場合、プロの投資家が市場に対して強気であることを示唆します。一方、指数が低い場合、弱気の傾向がある可能性があります。

使用例と解釈

上昇トレンドでの確認:
市場全体が上昇トレンドにある場合、スマート・マネー指数が上昇しているかどうかを確認することで、そのトレンドが続くかどうかを判断する材料にできます。もし指数が下がっている場合、上昇トレンドに警戒が必要かもしれません。
逆張りのシグナル:
スマート・マネー指数は逆張りのシグナルとしても利用されます。つまり、市場が感情的に過熱している場合、指数が高い水準に達すると、スマート・マネーが利確に動く兆候として解釈することもあります。

限界と注意点

市場の短期的な動向に焦点:
スマート・マネー指数は短期的な取引動向を反映するものであり、長期的な投資戦略には必ずしも適していない場合があります。
単独での判断の危険性:
この指数は、市場の他の指標やファンダメンタルズと組み合わせて使用することが推奨されます。単独での使用は、誤ったトレード判断を招く可能性があります。

まとめ

スマート・マネー指数は、株式市場におけるプロの投資家の動向を捉えるための有力なツールですが、短期的な取引の傾向を反映するため、他の分析ツールと併用することが重要です。市場の感情や動きに対する洞察を得るのに役立つ一方で、長期的な投資判断には慎重さが求められます。

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