SetIndexArrow関数|MT4インディケータ線(Arrowタイプ)の矢印の種類を設定する方法

執筆者

佐川直弘(株式会社トリロジー取締役)

MetaTrader 4(MT4)のMQL4プログラムでカスタムインディケータを作成する際には、インディケータ線のスタイルだけでなく、矢印の種類を適切に設定することも重要です。この記事では、SetIndexArrow()関数を使用してインディケータ線(Arrowタイプ)の矢印の種類を設定する方法について、初心者にもわかりやすく解説します。

インディケータ線(Arrowタイプ)の矢印の種類とは?

インディケータ線(Arrowタイプ)の矢印の種類は、チャート上に表示される矢印の形状や種類を指します。MQL4では、SetIndexArrow()関数を使用してこれらの種類を設定することができます。この関数を使用することで、Wingdingsフォントを利用したシンボルや、特定の矢印コードを設定することが可能です。

SetIndexArrow()関数の使用方法

SetIndexArrow()関数を使用すると、インディケータ線(Arrowタイプ)の矢印の種類を設定することができます。この関数の仕様は以下の通りです。

関数仕様
void SetIndexArrow(int index, int code)

引数の説明

index
インディケータ配列インデックス番号(0~7)
code
Wingdingsフォントか、矢印種別のシンボルコード(33~255が有効)

この関数は、指定されたインデックス番号のインディケータ配列に対して、指定された矢印コードを設定します。なお、この関数はインディケータ種別がDRAW_ARROWの場合にのみ使用可能です。

以下に、SetIndexArrow()関数を使用してインディケータ線(Arrowタイプ)の矢印の種類を設定するサンプルコードを示します。

サンプルコード
#property indicator_separate_window
#property indicator_buffers 2
#property indicator_color1 Red
#property indicator_color2 Blue
//—- インディケータパラメータ
extern int FastEMA = 12; // 高速EMAの期間
extern int SlowEMA = 26; // 低速EMAの期間
extern int SignalSMA = 9; // シグナルSMAの期間
//—- インディケータバッファ
double ind_buffer1[]; // インディケータのバッファ1
double ind_buffer2[]; // インディケータのバッファ2
// カスタムインディケータの初期化関数
int init() {
    //—- インディケータバッファの設定
    IndicatorBuffers(2);
    //—- 描画設定
    SetIndexStyle(0, DRAW_ARROW);
    SetIndexArrow(0, 217); // 赤色の矢印を設定
    SetIndexStyle(1, DRAW_ARROW);
    SetIndexArrow(1, 218); // 青色の矢印を設定
    IndicatorDigits(MarketInfo(Symbol(), MODE_DIGITS) + 2);
    //—- インディケータバッファのマッピング
    SetIndexBuffer(0, ind_buffer1);
    SetIndexBuffer(1, ind_buffer2);
    //—- データウィンドウおよびインディケータサブウィンドウラベルの名前
    IndicatorShortName(“Arrow Indicator (" + FastEMA + “," + SlowEMA + “," + SignalSMA + “)");
    return (0);
}

このサンプルコードでは、以下のことを行っています。

  1. `#property`ディレクティブを使って、インディケータの設定を行います。
  2. 外部パラメータ(`FastEMA`、`SlowEMA`、`SignalSMA`)を宣言します。
  3. グローバル変数としてインディケータ配列(`ind_buffer1`、`ind_buffer2`)を宣言します。
  4. `init()`関数内で、`IndicatorBuffers()`関数を使って配列の個数を設定します。
  5. `SetIndexStyle()`関数を使って、各インディケータ配列に対してDRAW_ARROWタイプのスタイルを設定します。
  6. `SetIndexArrow()`関数を使って、各インディケータ配列に対して矢印の種類を設定します。ここでは、赤色の矢印(コード217)と青色の矢印(コード218)を設定しています。
  7. `SetIndexBuffer()`関数を使って、配列の領域を確保します。
  8. `IndicatorShortName()`関数を使って、インディケータの短縮名称を設定します。

まとめ

インディケータ線(Arrowタイプ)の矢印の種類を適切に設定することで、チャート上の視認性が向上し、トレードの精度も向上します。MQL4のSetIndexArrow()関数を使用することで、簡単に矢印の種類を設定し、カスタムインディケータをより使いやすくすることができます。初心者の方も、この基本的な使い方を理解して、実際のトレードに応用してみてください。

MQL4

Posted by 佐川直弘