RVI(Relative Vigor Index)

2024年8月15日

執筆者

【執筆】株式会社トリロジー
【登録】財務省近畿財務局長(金商)第372号
【加入】日本投資顧問業協会 会員番号022-00269

RVI(Relative Vigor Index)とは?

RVI(Relative Vigor Index)は、投資家が市場の勢いを測定するために使用するテクニカルインジケーターの一つです。この指標は、価格の終値がその日(または期間)の取引の活発さや勢いを反映しているという前提に基づいています。RVIは、他の多くのオシレーターのように、買いシグナルや売りシグナルを生成するために使用されます。

RVIの計算方法

RVIは、特定の期間内の価格の終値と始値、及び高値と安値を用いて計算されます。以下は、RVIの計算手順です。

ローリング期間の定義
まず、N期間を定義します。一般的には、10期間や14期間が使用されます。
各期間の値の計算
各期間の終値と始値の差(Close – Open)を計算します。
各期間の高値と安値の差(High – Low)を計算します。
分子と分母の計算
各期間の終値と始値の差の合計(分子)を計算します。
各期間の高値と安値の差の合計(分母)を計算します。
RVIの計算
分子を分母で割ります。
RVIの計算式
信号線の計算
RVIのシグナルラインを計算するために、RVIのシンプル移動平均(SMA)を使用します。

RVIの解釈

RVIは、相対的な活力を測定するためのオシレーターとして使用されます。RVIの値が正の場合、価格の終値が始値よりも高いことを示しており、上昇トレンドの勢いがあることを意味します。一方、RVIの値が負の場合、価格の終値が始値よりも低いことを示し、下降トレンドの勢いがあることを意味します。

売買シグナルの生成

買いシグナル
RVIがゼロラインを下から上にクロスする場合、買いシグナルとして解釈されます。
RVIがシグナルラインを上抜ける場合も買いシグナルとなります。
売りシグナル
RVIがゼロラインを上から下にクロスする場合、売りシグナルとして解釈されます。
RVIがシグナルラインを下抜ける場合も売りシグナルとなります。

RVIの使用例

例1: 強い上昇トレンドの確認

レートが上昇しているとき、RVIがゼロラインより上にあり、さらに上昇している場合、上昇トレンドが強く継続していることを示します。投資家はこのシグナルを参考に買いポジションを維持することができます。

例2: トレンドの転換点の確認

RVIがゼロラインを下から上にクロスする場合、新たな上昇トレンドの始まりを示唆している可能性があります。このシグナルを参考に新規の買いポジションを検討することができます。

例3: シグナルラインのクロス

RVIがシグナルラインを上抜ける場合、買いシグナルとして解釈されます。逆に、RVIがシグナルラインを下抜ける場合、売りシグナルとして解釈されます。

RVIの限界と注意点

騙しシグナル
RVIは、他のオシレーター同様、騙しシグナルを発生することがあります。そのため、他のテクニカルインジケーターやファンダメンタル分析と併用することが推奨されます。
レンジ相場での使用
RVIはトレンドフォロー型のインジケーターであるため、レンジ相場では有効性が低下する可能性があります。レンジ相場では、他のインジケーターや手法を併用することが望ましいです。
設定期間の選択
RVIの設定期間は、トレーダーの取引スタイルや対象市場によって調整することが重要です。短期取引では短い期間(例えば、10期間)が、長期取引では長い期間(例えば、14期間)が適しています。

まとめ

RVI(Relative Vigor Index)は、市場の勢いを評価するための強力なツールであり、買いシグナルや売りシグナルの生成に役立ちます。ただし、単独で使用するのではなく、他のテクニカルインジケーターやファンダメンタル分析と併用することで、その有効性を最大限に引き出すことができます。トレーダーは、RVIを活用する際に、設定期間や市場環境を考慮し、適切なリスク管理を行うことが重要です。

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