Relative Vigor(iRVI)関数|MT4インディケータ
執筆者
佐川直弘(株式会社トリロジー取締役)
MetaTrader 4(MT4)を使ったFX自動売買において、テクニカル指標の理解と活用は非常に重要です。この記事では、Relative Vigor(相対活力指数、iRVI)インディケータについて、初心者にもわかりやすく解説します。
Relative Vigor(iRVI)とは?
Relative Vigor Index(RVI)は、John Ehlersによって開発されたテクニカル指標で、市場の活力を測定するために使用されます。RVIは、価格の上昇と下降の比率を計算し、0から100の範囲で値を示します。通常、RVIが高い場合は強気市場を、低い場合は弱気市場を示します。
iRVIの計算方法
MT4では、Relative Vigorを計算するためにiRVI()関数を使用します。この関数は以下のように定義されています。
- 関数仕様
- double iRVI(
string symbol, // 通貨ペア種類
int timeframe, // 時間軸種類
int period, // 移動平均の期間
int mode, // インディケータライン種類
int shift // 取得するバーの位置(0が最新のバーを表し、1~が過去のバーに遡っていきます)
);
この関数は、指定された通貨ペアと時間軸におけるRVIの値を返します。
引数の説明
- symbol
- 通貨ペアの種類を指定します。例えば、"EURUSD"や"GBPJPY"など。
- timeframe
- 時間軸の種類を指定します。例えば、1分足(1)、5分足(5)、1時間足(60)など。
- period
- 移動平均の期間を指定します。
- mode
- インディケータラインの種類を指定します。`MODE_MAIN`がメインラインを、`MODE_SIGNAL`がシグナルラインを示します。
- shift
- 取得するバーの位置を指定します。0が最新のバーを表し、1以上の数値が過去のバーを表します。
サンプルコード
以下に、iRVI()関数を使用して最新のバーのRVI値を取得するサンプルコードを示します。
- サンプルコード
- // EURUSDの1時間足で最新のバーのRVI値を取得する例
double rvi_value = iRVI(“EURUSD", PERIOD_H1, 10, MODE_MAIN, 0);
Print(“EURUSDの1時間足の最新のRVI値: “, rvi_value);
このサンプルコードでは、"EURUSD"の1時間足における最新のRVI値を取得し、ターミナルウィンドウに表示します。
以下は、RVIを使って買いシグナルや売りシグナルを判断する簡単な例です。
- 応用例
- // EURUSDの1時間足でRVIを使って買いシグナルや売りシグナルを判断する例
double rvi_main = iRVI(“EURUSD", PERIOD_H1, 10, MODE_MAIN, 0);
double rvi_signal = iRVI(“EURUSD", PERIOD_H1, 10, MODE_SIGNAL, 0);
if (rvi_main > rvi_signal) {
Print(“買いシグナル: RVIメインラインがシグナルラインを上回りました。");
} else if (rvi_main < rvi_signal) {
Print(“売りシグナル: RVIメインラインがシグナルラインを下回りました。");
}
このコードは、RVIメインラインがシグナルラインを上回った場合に買いシグナルを、下回った場合に売りシグナルを生成します。
まとめ
Relative Vigor(iRVI)インディケータは、市場の活力を測定するための強力なツールです。MT4のiRVI()関数を使用することで、簡単にこのインディケータの値を取得し、トレード戦略に活用することができます。初心者の方も、この基本的な使い方を理解して、実際のトレードに応用してみてください。
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