Ichimoku（iIchimoku）関数｜MT4インディケータ
MetaTrader 4（MT4）を使ったFX自動売買において、テクニカル指標の理解と活用は非常に重要です。この記事では、一目均衡表（iIchimoku）インディケータについて、初心者にもわかりやすく解説します。
一目均衡表（iIchimoku）とは？
一目均衡表は、日本のテクニカルアナリスト、一目山人（いちもくさんじん）によって開発されたテクニカル指標で、トレンドの方向や強さ、相場のバランスを評価するために使用されます。このインディケータは、複数のラインと雲（雲と呼ばれる二本のライン）から構成され、相場の視覚的なバランスを示します。
iIchimokuの計算方法
MT4では、一目均衡表を計算するためにiIchimoku()関数を使用します。この関数は以下のように定義されています。
- 関数仕様
- double iIchimoku(
string symbol, // 通貨ペア種類
int timeframe, // 時間軸種類
int tenkan_sen, // 転換線の期間
int kijun_sen, // 基準線の期間
int senkou_span_b, // 先行スパンの期間
int mode, // 一目均衡表種類
int shift // 取得するバーの位置（0が最新のバーを表し、1～が過去のバーに遡っていきます）
);
この関数は、指定された通貨ペアと時間軸における一目均衡表の値を返します。
引数の説明
- symbol
- 通貨ペアの種類を指定します。例えば、"EURUSD"や"GBPJPY"など。
- timeframe
- 時間軸の種類を指定します。例えば、1分足（1）、5分足（5）、1時間足（60）など。
- tenkan_sen
- 転換線の期間を指定します。
- kijun_sen
- 基準線の期間を指定します。
- senkou_span_b
- 先行スパンBの期間を指定します。
- mode
- 一目均衡表の種類を指定します。
– `MODE_TENKANSEN` – 転換線
– `MODE_KIJUNSEN` – 基準線
– `MODE_SENKOUSPANA` – 先行スパンA
– `MODE_SENKOUSPANB` – 先行スパンB
– `MODE_CHIKOUSPAN` – 遅行スパン - shift
- 取得するバーの位置を指定します。0が最新のバーを表し、1以上の数値が過去のバーを表します。
サンプルコード
以下に、iIchimoku()関数を使用して最新のバーの転換線の値を取得するサンプルコードを示します。
- サンプルコード
- // EURUSDの1時間足で最新のバーの転換線の値を取得する例
double tenkan_sen = iIchimoku(“EURUSD", PERIOD_H1, 9, 26, 52, MODE_TENKANSEN, 0);
Print(“EURUSDの1時間足の最新の転換線の値: “, tenkan_sen);
このサンプルコードでは、"EURUSD"の1時間足における最新の転換線の値を取得し、ターミナルウィンドウに表示します。
以下は、一目均衡表を使ってトレンドの方向を判断する簡単な例です。
- 応用例
- // EURUSDの1時間足で一目均衡表を使ってトレンドの方向を判断する例
double tenkan_sen = iIchimoku(“EURUSD", PERIOD_H1, 9, 26, 52, MODE_TENKANSEN, 0);
double kijun_sen = iIchimoku(“EURUSD", PERIOD_H1, 9, 26, 52, MODE_KIJUNSEN, 0);
if (tenkan_sen > kijun_sen) {
Print(“上昇トレンド: 転換線が基準線の上にあります。");
} else if (tenkan_sen < kijun_sen) {
Print(“下降トレンド: 転換線が基準線の下にあります。");
} else {
Print(“レンジ相場: 転換線と基準線が一致しています。");
}
このコードは、転換線と基準線の位置関係を比較して、上昇トレンド、下降トレンド、またはレンジ相場を判断します。
まとめ
一目均衡表（iIchimoku）インディケータは、トレンドの方向や強さ、相場のバランスを評価するための強力なツールです。MT4のiIchimoku()関数を使用することで、簡単にこのインディケータの値を取得し、トレード戦略に活用することができます。初心者の方も、この基本的な使い方を理解して、実際のトレードに応用してみてください。