Bill Williams’ Awesome Oscillator(iAO)関数|MT4インディケータ

2024年9月5日

執筆者

佐川直弘(株式会社トリロジー取締役)

MetaTrader 4(MT4)を使ったFX自動売買において、テクニカル指標の理解と活用は非常に重要です。この記事では、Bill Williams’ Awesome Oscillator(iAO)インディケータについて、初心者にもわかりやすく解説します。

Bill Williams’ Awesome Oscillator(iAO)とは?

Bill Williams’ Awesome Oscillator(AO)は、トレンドの強さと方向を評価するためのテクニカル指標です。このオシレーターは、2つの異なる期間の単純移動平均(SMA)の差を計算し、その結果を表示します。AOは、トレンドの転換点を見極めるために使用され、買いと売りのシグナルを提供します。

iAOの計算方法

MT4では、iAOを計算するためにiAO()関数を使用します。この関数は以下のように定義されています。

関数仕様
double iAO(
    string symbol,   // 通貨ペア種類
    int timeframe,   // 時間軸種類
    int shift        // 取得するバーの位置(0が最新のバーを表し、1~が過去のバーに遡っていきます)
);

この関数は、指定された通貨ペアと時間軸におけるAOの値を返します。

引数の説明

symbol
通貨ペアの種類を指定します。例えば、"EURUSD"や"GBPJPY"など。。
timeframe
時間軸の種類を指定します。例えば、1分足(1)、5分足(5)、1時間足(60)など。
shift
取得するバーの位置を指定します。0が最新のバーを表し、1以上の数値が過去のバーを表します。

サンプルコード

以下に、iAO()関数を使用して最新のバーのAO値を取得するサンプルコードを示します。

サンプルコード
// EURUSDの1時間足で最新のバーのAO値を取得する例
double ao_value = iAO(“EURUSD", PERIOD_H1, 0);
Print(“EURUSDの1時間足の最新のAO値: “, ao_value);

このサンプルコードでは、"EURUSD"の1時間足における最新のAO値を取得し、ターミナルウィンドウに表示します。

以下は、AOの値を使って簡単なトレンドフォローのシグナルを作成する例です。

応用例
// EURUSDの1時間足でAOの値を使ってトレンドフォローのシグナルを作成する例
double ao_current = iAO(“EURUSD", PERIOD_H1, 0);
double ao_previous = iAO(“EURUSD", PERIOD_H1, 1);

if (ao_current > ao_previous) {
    Print(“買いシグナル: 現在のAO値は前回のAO値より高いです。");
} else {
    Print(“売りシグナル: 現在のAO値は前回のAO値より低いです。");
}

このコードは、現在のAO値が前回のAO値より高い場合に買いシグナルを、低い場合に売りシグナルを生成します。

まとめ

Bill Williams’ Awesome Oscillator(iAO)インディケータは、トレンドの強さと方向を評価するための強力なツールです。MT4のiAO()関数を使用することで、簡単にこのインディケータの値を取得し、トレード戦略に活用することができます。初心者の方も、この基本的な使い方を理解して、実際のトレードに応用してみてください。

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Posted by 佐川直弘