実数型 (double)
執筆者
佐川直弘(株式会社トリロジー取締役)
- Keyword
- mql, double
用途
実数型(double)は、小数を含む実数値を表現するために使用されます。実数値の精度は非常に高く、金融計算など、精密な数値が必要な場面で特に有用です。例えば、価格、移動平均、リスク管理の計算などに使用されます。
サイズ
実数型のサイズは8バイトです。これにより非常に広い範囲の数値を高精度で扱うことができます。
値の範囲
実数型の値の範囲は、-1.7×10^-308から1.7×10^308までです。この広範な範囲により、非常に大きな数値や非常に小さな数値を精密に扱うことができます。
使用例
以下に、実数型の使用例を示します。この例では、2つの移動平均線を計算し、その差分を求めて出力します。
- 「double」の使用例
- void OnTick() {
// 14期間の単純移動平均 (SMA) を計算
double ma_short = iMA(NULL, 0, 14, 0, MODE_SMA, PRICE_CLOSE, 0);
// 50期間の単純移動平均 (SMA) を計算
double ma_long = iMA(NULL, 0, 50, 0, MODE_SMA, PRICE_CLOSE, 0);
// 移動平均線の差分を計算
double ma_difference = ma_short – ma_long;
// 結果を出力
Print(“短期移動平均と長期移動平均の差分は “, ma_difference, " です。");
}
このコードでは、以下の手順で実数型を使用しています。
- iMA関数を使用して、14期間の単純移動平均(SMA)を計算し、ma_shortに格納します。
- 同じくiMA関数を使用して、50期間の単純移動平均(SMA)を計算し、ma_longに格納します。
- 短期移動平均と長期移動平均の差分を計算し、その結果をma_differenceに格納します。
- Print関数を使用して、計算結果を出力します。
このように、実数型は高精度な計算を行うために不可欠です。特に金融取引においては、価格や移動平均などの計算に実数型を使用することで、正確な取引判断を下すことができます。
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