ダランベール法
執筆者
【執筆】株式会社トリロジー
【登録】財務省近畿財務局長(金商)第372号
【加入】日本投資顧問業協会 会員番号022-00269
ダランベール法(D’Alembert Method)は、18世紀のフランスの数学者ジャン・ル・ロン・ダランベールによって考案されたベッティングシステムです。この方法は、特にルーレットなどのカジノゲームで使用されることが多く、賭け金を徐々に増減させることでリスクを管理し、利益を得ることを目的としています。
- ベッティングルールに共通する注意事項
- FXにおいて、ベッティングルールはリスクと引き換えの飛び道具です。基本となるトレードロジックのブラッシュアップを抜きに安易に採用するべきではありません。ベッティングルールがロットを上げていくための安直な口実を作ることにもなり、また、海外FX詐欺に利用されていることには注意が必要です
- オンラインカジノに共通する注意事項
- 海外で合法的に運営されているオンラインカジノでも、日本国内から接続して賭博を行うことは犯罪になるため注意が必要です。
ダランベール法の基本概念
基本的なルール:
- 初期ベットの設定:まず、最初に賭ける金額(ベースベット)を設定します。例えば、最初の賭け金(ロット)を$10とします。
- 負けた場合:負けた場合は、次のベット額を1単位増やします。例えば、$10で負けたら次のベット額は$11になります。
- 勝った場合:勝った場合は、次のベット額を1単位減らします。例えば、$11で勝ったら次のベット額は$10になります。
ダランベール法の利点と欠点
利点:
- シンプルで理解しやすい:ダランベール法は、賭け金を1単位ずつ増減させるだけのシンプルなシステムで、初心者にも理解しやすいです。
- 資金管理がしやすい:賭け金の増減が緩やかで、急激な資金の減少を防ぐことができます。
- リスクの分散:一度の大きな損失を避けるために、リスクを分散させる効果があります。
欠点:
- 長期的な利益の確保が難しい:この方法では、連勝が続かないと大きな利益を得ることが難しいです。
- 連敗に弱い:連敗が続くと賭け金が増加し、最終的に資金が尽きるリスクがあります。
- ベット上限の影響:カジノや取引プラットフォームにはベット上限があるため、一定の限度を超えるとシステムが機能しなくなります。
ダランベール法の応用例
- カジノ(ギャンブル)での使用:
- ルーレットやブラックジャックなど、偶数賭け(赤/黒、奇数/偶数)で使用されることが一般的です。例えば、ルーレットで$10を赤に賭け、負けた場合に次は$11を赤に賭け、勝った場合は再び$10に戻すという具合です。
- 投資での使用:
- 一部のトレーダーが、株式やFX取引においてダランベール法を応用することがあります。例えば、レートが下がった場合に購入量を増やし、上がった場合に購入量を減らすことでリスクを管理します。FXの場合は両建てが可能であるため、トレードロジックとの親和性によって理屈上はリスクヘッジにできることがあります。
ダランベール法の注意点
- 資金管理の重要性:連敗が続く場合に備えて、十分な資金を準備することが重要です。
- 冷静な判断:感情に左右されず、システムに従って冷静にベット額を調整することが求められます。
- 長期的な視点:短期的な勝ち負けに一喜一憂せず、長期的な視点で利益を追求することが重要です。
まとめ
ダランベール法は、賭け金を1単位ずつ増減させることでリスクを管理し、利益を追求するベッティングシステムです。シンプルで理解しやすい一方で、連敗時のリスクを理解し、適切な資金管理を行うことが重要です。この方法を用いる際には、冷静な判断と長期的な視点を持つことが必須ですが、マーチンゲール系と比較してロットの増減が緩やかであるため、利益獲得へのエッヂは鈍くなります。
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