スワップポイント(Swap Points)

2024年8月15日

執筆者

【執筆】株式会社トリロジー
【登録】財務省近畿財務局長(金商)第372号
【加入】日本投資顧問業協会 会員番号022-00269

スワップポイント(Swap Points)は、外国為替取引(FX取引)において、通貨ペアを翌日に持ち越す際に発生する金利調整の差額を表すものです。この差額は、取引する2つの通貨の金利差に基づいて計算されます。スワップポイントは、ポジションを持ち続けるためのコストや利益として考慮され、トレーダーにとって重要な要素となります。

スワップポイントの基本概念

定義
スワップポイントは、FX取引でポジションを翌日に持ち越す際に、2つの通貨の金利差に基づいて発生する金利調整のことを指します。スワップ金利やロールオーバーとも呼ばれます。
スワップポイントの計算
スワップポイントは、取引する通貨ペアの金利差を基に計算されます。高金利通貨を買い、低金利通貨を売る場合にはスワップポイントがプラスとなり、逆の場合にはマイナスとなります。

スワップポイントの具体例

通貨ペアの例
例として、USD/JPY(米ドル/日本円)の通貨ペアを考えます。米ドルの金利が2%、日本円の金利が0.1%の場合、米ドルを買い、日本円を売るポジションを持つと、金利差は1.9%となります。この場合、スワップポイントはプラスとなり、ポジションを持ち越すことでスワップポイントを受け取ることができます。
スワップポイントの計算
具体的なスワップポイントは、ブローカーごとに異なりますが、次のように計算されます。
スワップポイント = (高金利通貨の金利 – 低金利通貨の金利) / 365 × ロット数 × 為替レート
例:100,000通貨のUSD/JPYポジションを持ち越す場合
スワップポイント = (2% – 0.1%) / 365 × 100,000 × 1 = 約5.2円

スワップポイントの利点とリスク

利点
金利収入:高金利通貨を買い、低金利通貨を売ることで、ポジションを持ち越すたびにスワップポイントとして金利収入を得ることができます。
キャリートレード:スワップポイントを狙って、高金利通貨を買い続ける戦略(キャリートレード)が可能です。この戦略は、長期的な金利収入を目的としています。
リスク
金利変動:通貨の金利は中央銀行の政策や市場の状況により変動するため、スワップポイントも変動します。金利が変動すると、スワップポイントの受取額や支払額も変わります。
為替リスク:スワップポイントを受け取るためにポジションを長期間保有すると、為替レートの変動によるリスクが増大します。為替レートが大きく変動すると、スワップポイントの利益を上回る損失が発生する可能性があります。

スワップポイントの活用方法

キャリートレード戦略
高金利通貨を買い、低金利通貨を売ることでスワップポイントを狙うキャリートレード戦略があります。この戦略では、スワップポイントを安定した収入源として利用し、長期的な利益を目指します。
短期取引との組み合わせ
短期的な価格変動を狙った取引と組み合わせることで、スワップポイントも合わせて利益を得ることができます。短期取引では、スワップポイントが小さい場合でも、頻繁な取引を行うことで総合的な利益を増やすことができます。
リスク管理
スワップポイントのリスクを管理するために、ポジションのサイズや保有期間を調整します。また、金利変動や為替リスクを考慮して、適切なストップロス注文を設定することが重要です。

まとめ

スワップポイント(Swap Points)は、FX取引において通貨ペアを翌日に持ち越す際に発生する金利調整の差額を示す重要な要素です。高金利通貨を買い、低金利通貨を売る場合にはスワップポイントがプラスとなり、逆の場合にはマイナスとなります。スワップポイントは、金利収入やキャリートレード戦略の一部として活用できますが、金利変動や為替リスクに注意する必要があります。スワップポイントを理解し、適切に活用することで、より効果的な取引戦略を構築し、利益を最大化することが可能です。

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