FX会社の利益構造について

2024年9月21日

執筆者

【執筆】株式会社トリロジー
【登録】財務省近畿財務局長(金商)第372号
【加入】日本投資顧問業協会 会員番号022-00269

FX会社の利益構造は主に以下の3つの要素から成り立っています。顧客にとっては手数料が明快と言えるので、FXに取り組む安心材料と言えます。

  1. スプレッド収益
  2. カバー取引による収益
  3. スワップポイント収益

1. スプレッド収益

スプレッドとは、FX会社が提示する通貨ペアの売値(Bid)と買値(Ask)の差額のことです。FX会社はこのスプレッドを主な収益源としています。

  1. スプレッドは実質的な取引手数料として機能します。
  2. FX会社は顧客の取引量が多いほど、スプレッド収益を多く得ることができます。

2. カバー取引による収益

FX会社は顧客からの注文に対して、リスクヘッジのためにカバー取引を行います。

  1. 顧客の注文金額よりも有利なレートでカバー取引を行うことで、その差額が収益となります。
  2. 一般的に、顧客の取引量の約4割程度のカバー取引を行っているとされています。

3. スワップポイント収益

スワップポイントとは、2国間(通貨間)の金利差から生じる収益のことです。

  1. FX会社は顧客に支払うスワップポイントと、自社が受け取るスワップポイントの差額を収益としています。
  2. 金利の高い通貨を買い、低い通貨を売る取引ではFX会社が顧客にスワップポイントを支払いますが、逆の場合はFX会社が受け取ります。

その他の特徴

  1. FX会社は基本的に取引手数料を無料としていることが多く、スプレッドを主な収益源としています。
  2. 顧客の売りと買いの注文が同時に入った場合、FX会社はカバー取引を行わずにスプレッド分の収益を得ることができます。
  3. FX会社は一定のリスク許容量を設定し、その範囲内で自社でリスクを取ることで、より効率的な収益構造を築いています。

まとめ

FX会社の収益構造は、市場の変動や取引量、リスク管理能力などによって大きく影響を受けます。効率的なリスク管理と競争力のあるスプレッド提供が、FX会社の収益性を左右する重要な要素となっています。

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