ETF(Exchange Traded Funds)
執筆者
【執筆】株式会社トリロジー
【登録】財務省近畿財務局長(金商)第372号
【加入】日本投資顧問業協会 会員番号022-00269
ETF(Exchange Traded Funds)、日本語では上場投資信託と呼ばれる金融商品について詳しく解説します。
ETFの基本的な仕組み
ETFは、特定の指数(インデックス)に連動することを目指して運用される投資信託の一種です。通常の投資信託とは異なり、証券取引所に上場されており、株式と同様に取引時間中いつでも売買が可能です。主な特徴として以下が挙げられます。
- 分散投資が容易
- 1つのETFで多数の銘柄に投資できます。
- 透明性が高い
- 連動する指数の動きに基づいて価格が決まるため、値動きが分かりやすい傾向があります。
- 取引の柔軟性
- 株式同様にリアルタイムで売買可能です。
- 低コスト
- 一般的な投資信託と比べて運用コストが低い
ETFの種類
ETFは連動する指数によって様々な種類があります。
- 株式指数連動型
- 日経平均株価やTOPIXなどに連動します。
- 債券指数連動型
- 国内外の債券指数に連動します。
- REIT指数連動型
- 不動産投資信託指数に連動します。
- コモディティ連動型
- 金や原油などの商品価格に連動します。
- レバレッジ型・インバース型
- 指数の変動率に一定の倍率をかけた動きを目指します。
最近では、特定のテーマや戦略に基づいた「スマートベータ」と呼ばれるETFも増加しています。
ETFのメリットとデメリット
メリット
- 分散投資が容易
- 取引の透明性が高い
- 低コスト
- 流動性が高い
- 少額から投資可能
デメリット
- 積立投資がしにくい
- 銘柄によっては流動性リスクがある
- 自動的な複利効果を得られない
ETFの市場動向
日本のETF市場は2001年に本格的に整備され、2007年以降多様な銘柄が上場されて市場が成長しました。2024年の上半期には、債券ETFへの資金流入が顕著で、テーマ型ETFでは高配当や半導体関連のETFへの資金フローが目立ちました。
日本銀行とETF
日本銀行は金融政策の一環としてETFを大規模に購入しており、2024年3月末時点で74.5兆円(東京証券取引所時価総額の約7.4%)を保有しています[9]。この政策の出口戦略については今後の重要な課題となっています。
まとめ
ETFは投資の世界に革新をもたらし、個人投資家から機関投資家まで幅広く利用されています。その特性を理解し、適切に活用することで効果的な投資ツールとなり得ます。
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