CCI(Commodity Channel Index)

執筆者

【執筆】株式会社トリロジー
【登録】財務省近畿財務局長(金商)第372号
【加入】日本投資顧問業協会 会員番号022-00269

CCI(Commodity Channel Index)は、テクニカル分析の指標の一つで、特定の期間内の価格データを基に価格の変動性を測定し、トレンドの強さや反転の可能性を評価するために使用されます。1980年にドナルド・ランバート(Donald Lambert)によって開発され、もともとはコモディティ(商品)市場向けに設計されましたが、現在では株式、通貨、先物など、さまざまな市場で広く利用されています。

CCIの基本概念

定義
CCIは、特定の期間内の価格データを基に、価格の変動性を測定するオシレーターです。値は、トレンドの強さや反転の可能性を評価するために使用されます。
構成
CCIは、以下の要素で構成されます。
・典型価格(Typical Price, TP):各期間の平均価格を表します。
・単純移動平均(Simple Moving Average, SMA):典型価格の移動平均です。
・平均偏差(Mean Deviation):典型価格の移動平均からの偏差の平均です。
計算方法
CCIの計算式は以下の通りです:

CCI =(TP – SMA) / (0.015 x Mean Deviation)

ここで、TP(Typical Price)は以下のように計算されます:

TP = (高値 + 安値 + 終値) / 3

CCIの使用方法

買いシグナル
CCIが-100以下から上昇して-100を上抜けた場合、売られすぎ状態からの反転を示し、買いシグナルと解釈されます。
売りシグナル
CCIが+100以上から下降して+100を下抜けた場合、買われすぎ状態からの反転を示し、売りシグナルと解釈されます。
ダイバージェンス
価格とCCIの動きが逆行するダイバージェンスも重要なシグナルです。例えば、価格が新高値を更新しているにもかかわらず、CCIが新高値を更新しない場合、価格の反転下落の兆候として解釈されます。
トレンドフォロー
CCIが0ラインを上抜ける場合、上昇トレンドの開始を示唆します。逆に、CCIが0ラインを下抜ける場合、下降トレンドの開始を示唆します。

CCIの利点

トレンドの強さを評価
CCIは、トレンドの強さや反転の可能性を評価するのに役立ちます。特に、極端な値(+100以上や-100以下)でトレンドの反転シグナルを提供します。
多用途
コモディティ市場だけでなく、株式、通貨、先物など、さまざまな市場で使用できます。
簡単な計算
計算が比較的シンプルで、初心者でも理解しやすいテクニカル指標です。

CCIのデメリット

偽シグナルの発生
ボラティリティが高い市場環境では、CCIが頻繁に極端な値を示し、偽シグナルが発生することがあります。
他の指標との併用が必要
単独で使用する場合、誤ったシグナルを生成する可能性があるため、他のテクニカル指標(RSI、MACD、移動平均など)と併用することが推奨されます。
レンジ相場での精度低下
レンジ相場やトレンドが明確でない市場環境では、CCIの精度が低下することがあります。

CCIの具体例

例1:買いシグナル
状況:株価が下降トレンドにあり、CCIが-120を示しています。その後、CCIが-100を上抜けます。
解釈:売られすぎ状態からの反転上昇を示し、買いシグナルとして解釈されます。トレーダーはこのシグナルを基に買いポジションを検討します。
例2:売りシグナル
状況:株価が上昇トレンドにあり、CCIが+150を示しています。その後、CCIが+100を下抜けます。
解釈:買われすぎ状態からの反転下降を示し、売りシグナルとして解釈されます。トレーダーはこのシグナルを基に売りポジションを検討します。

まとめ

CCI(Commodity Channel Index)は、価格の変動性を測定し、トレンドの強さや反転の可能性を評価するための有効なテクニカル指標です。特定の期間内の価格データを基に、買われすぎや売られすぎの状態を示し、トレンドの転換点を見極めるのに役立ちます。シンプルな計算と多用途性が特徴ですが、偽シグナルのリスクや他の指標との併用の必要性にも注意が必要です。CCIを適切に活用することで、効果的なトレード戦略を構築することが可能です。

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