Maximal drawdownの誤解
StrategyTesterReport の Maximal drawdown(=直近投下資金の最大値と期間内にある直近投下資金の最小値との差) は「%」で議論してはいけませんし、EAの性能を評価してはいけません。
なぜなら その計算の分母は、投下資金(Initial deposit + その時の Total net profit) であるからです。 ・・・ ①
バックテストでは、その Maximal drawdown が起こるポイントを把握した上で、いつからテストを始めるかによってそれをコントロールできてしまうということです。
「%」では、投下資金の多寡とスタートポイント、評価期間に大きく影響を受けます。
議論/評価するために必要なのは、その絶対値です。
この Maximal drawdown絶対値 がわかることで、利益を積む前にそれが起こるという最悪のケースを想定して、実運用のスタートロットを決定することが可能となります。
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上で%ではなく値が重要であることを述べましたが、Total trades の少ないものは、その値すら信用してはいけなません。
なぜなら 単に Maximal drawdown を評価できていないだけだからです。 ・・・ ②
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もちろん 高勝率(≒利小損大)のロジックが報告した Maximal drawdown値 も信用してはいけません。
これも同じく 単に Maximal drawdown を評価できていないだけだからです。 ・・・ ③
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ちなみに、マーチンゲールに限らず、ベッティングルール(複利や建玉の変動を規定したルール)のあるEAには、そもそもPFやMaximal drawdownというパラメータに意味がありません。
なぜなら、バックテストを含め一般的にはそれらを未評価であるからです。 ・・・ ④
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最後に、上記 ①②③④ を理解していないと思われるEA設計者や販売者を信用してはいけません。