IFD(イフダン)注文

2024年9月19日

執筆者

【執筆】株式会社トリロジー
【登録】財務省近畿財務局長(金商)第372号
【加入】日本投資顧問業協会 会員番号022-00269

IFD(イフダン)注文は、外国為替取引(FX)や株式取引などで使用される注文方法の一つで、最初に指定した注文が成立した場合に、次に指定した注文が自動的に発注される仕組みです。「イフダン」は「If Done」の略で、「もし成立したら次に」という意味があります。

IFD注文の基本概念

基本的な仕組み

初めの注文(A注文)
最初に発注する注文です。この注文が成立すると、次の注文が自動的に発注されます。
次の注文(B注文)
A注文が成立した場合に発動する注文です。

IFD注文の利点

自動化
最初の注文が成立すると、次の注文が自動的に発動するため、手動で注文を出す手間が省けます。
リスク管理
利食いや損切りの設定を同時に行えるため、リスク管理がしやすくなります。
タイミングを逃さない
指定した条件が満たされると自動的に注文が発動するため、マーケットのタイミングを逃すことが少なくなります。

IFD注文の構成例

具体的な例を用いて説明します。

:ドル円(USD/JPY)の為替取引
A注文:ドル円を110.00円で買い注文。
B注文:ドル円を111.00円で売り注文(利食いのための注文)または109.00円で売り注文(損切りのための注文)。

この場合、ドル円が110.00円に達してA注文が成立すると、次に111.00円で売る注文が自動的に発動します。もし、ドル円が109.00円に達した場合も、損切りのための売り注文が発動します。

IFD注文のバリエーション

IFD-OCO注文
IFD注文に加え、次の注文(B注文)にOCO(One Cancels the Other)注文を組み合わせたものです。これにより、A注文が成立した後、利食いと損切りの両方の注文を同時に設定でき、どちらか一方が成立するともう一方が自動的にキャンセルされます。
:ドル円の取引でIFD-OCO注文
A注文:ドル円を110.00円で買い注文。
B注文:ドル円を111.00円で売り注文(利食い)と109.00円で売り注文(損切り)のOCO注文。

IFD注文の活用法

エントリーとエグジットの計画
IFD注文を使用することで、エントリーとエグジットの戦略をあらかじめ計画しておき、自動的に実行することができます。
リスク管理
損切り注文をあらかじめ設定しておくことで、大きな損失を防ぎ、リスクを管理します。
効率的な取引
市場の動きを常に監視する必要がなく、設定した条件が満たされると自動的に注文が発動されるため、効率的に取引を行うことができます。

まとめ

IFD(イフダン)注文は、最初に指定した注文が成立すると次に指定した注文が自動的に発動する注文方法です。この注文方法を利用することで、取引の自動化、リスク管理、効率的な取引が可能になります。IFD注文を理解し活用することで、トレードの精度を向上させ、リスクを抑えながら効率的に取引を進めることができます。特に、IFD-OCO注文を活用することで、利食いと損切りの両方を同時に設定できるため、さらに効果的なリスク管理が可能になります。

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